小倉千加子 〜レズビアン・フェミニスト という病〜

1952年大阪生まれのレズビアンフェミニストよりラジカルな、男性排除の女性だけの共同体社会を作ろうというレズビアン・セパレーティスト(分離主義者)である。なお、レズビアンであることをカミングアウトしている*1

経歴

早稲田大学大学院文学研究科心理学専攻博士課程単位取得満期退学。心理学者、元愛知淑徳大学教授、聖心女子大学非常勤講師。専門はジェンダー論・心理学・女性学。

スタンス

レズビアンフェミニズムの立場から、処女作『セックス神話解体新書』(筑摩書房)で、「男と女のセックス自体が、男のよる女性支配である」と述べている。また男女間の婚姻や事実婚にも反対している。
また、朝日新聞のファッション面において、「いまの若い女性たちが関心があるのは、女性の目。男の目は意識していない」とまで述べている。しかし、同性愛者の女性は男性の目は意識しないのが自然だが、異性愛者の女性の中で、男性を意識しない女性が存在するのか甚だ疑わしい。小倉がここまで男性や結婚を憎悪するのは、彼女がレズビアンだからである。
因みに、異性愛者(ヘテロセクシュアル)らが担うフェミニズムよりラジカルな、レズビアンフェミニズムレズビアン・セパレーティズムは、アメリカで盛んであり、全米最大の女性団体『全米女性機構』(NOW)のベティ・フリーダン初代会長は、自身の著書『新しい性の創造』(大和書房 )の中で、自身が女性同性愛者であることをカムアウトして、「レズビアンこそ最高の性である」と述べている*2。

著書
『結婚の条件』(朝日新聞社, 2003)、『ザ・フェミニズム』(共著 上野千鶴子 筑摩書房)、『セクシュアリティの心理学』(有斐閣選書)、『男流文学論』(共著 上野千鶴子 富岡多恵子 ちくま文庫)、『セックス神話解体新書』(ちくま文庫)、『アイドル時代の神話』(朝日学芸文庫)、「松田聖子論」(朝日学芸文庫)、「女の人生すごろく」(ちくま文庫)など。

参考

1952年、大阪に生まれる。愛知淑徳大学文学部教授。心理学専攻。専門の他に、マジメ話術から笑いの話術、さらには泣きの話術と、「芸」のあるエッセイはフェミニズムをこえた多くのファンを魅了している。・・・

『風を野に追うなかれ』(学陽書房、1995)の著者紹介より

私は三十歳の時に大阪で短大の教員になり、四十二歳で名古屋の大学に移り、五十一歳になった二〇〇三年、その大学を辞めた。

『結婚の条件』より

*1:『セクシュアリティの心理学』(有斐閣選書)で、自身だけではなく同性愛者全体にカムアウトして生きることを勧めている