売り専、発展場は消える? ゲイの権利と責任 

ゲイの認知度が徐々に拡大しつつあります。そのことでゲイの社会的責任も重くなると、薄々感じてはいました。同じことを、元バディ編集長の小倉東(マーガレット)さんが言及しています。

見知らぬゲイ同士の出会いの場として機能してきた発展場やクルージングスペースですが、2011年秋、北新宿の発展場「デストラクション」が警察の取締を受け、閉鎖に追い込まれました。大阪の発展場もパクられています。

薬物取締を強化している警察が、たまたま発展場に目を付け強制捜査したのだ、一過性に過ぎないと楽観視する向きもあります。しかしこれだけメディアで大きく扱われ、一般の人に知られることになったのですから、発展場も今までのままではいられないでしょう。公然わいせつ容疑をかけられないよう、ミックスルームを取り止め、個室化している発展場も増えているそうです。

同じ潮流で、次は「売り専ホスト」の店が狙われそうです。

発展場を守っていくには、入店時に、かつては合法薬物(ラッシュ)といわれた違法ドラッグが持ち込まれないよう、持ち物検査をやるというようなことも必要でしょう。
ゲイ自身が襟を正さなければなりません。

ゲイの秘密の花園だった発展場と売り専。生き残ってほしいものです。

新宿2丁目は消滅する

ウィキペディアの新宿2丁目にも書いておきましたが、薔薇族2代目編集長の竜超氏は「消える新宿二丁目」(彩流社)で、「ゲイの街・二丁目は、今や風前の灯」にあるとして、警鐘を鳴らしています。

2008年の副都心線「新宿3丁目駅」の開設で、2丁目界隈はミニバブルが起きて地価は上昇し、ゲイバーの入る不動産家賃も上がっていると言われています。高層のオフィスビルなども増え、2丁目に来るゲイが減っていることとも相まって、経営が苦しくなっているゲイバーも多いのが実情です。

同じ危惧は90年代末頃から抱いていました。その頃から2丁目には異性愛者向けの飲食店などが異様に増えたのです。地下鉄新駅がその傾向に更に拍車をかけました。

JR新宿駅から2丁目までは遠く、山手線を降りたら大人の足で15分はかかります。少々交通の便が良くなかったから2丁目という淫猥な街が成立し得たともいえます。家賃が安く、ゲイバーが入り易かったのです。

それが副都心線3丁目駅からは渋谷と池袋という巨大ターミナルに行けてしまうのです。これまでも都営新宿線と丸の内線の新宿3丁目駅はありましたが、余り使う人はいませんでした。それに比べ、副都心線新宿3丁目駅は、東京の商業の中心になるという人もいるほどポテンシャルが高く、ここに店やオフィスを構えようという企業はどうしても、3丁目駅に近い2丁目で物件を探すことになります

このトレンドが続くと、将来は他の街との区別がなくなってしまう、つまりはゲイタウンではなくなってしまうのではと危惧します。そうさせないために、新宿二丁目振興会で非ゲイ関係の企業や店舗にゲイタウンとしての2丁目の特徴を尊重するように、協力を求めるべきだと思います。毎年開催されている、ゲイ・レズビアンのためのイベント「レインボー祭」にも協賛を求められたらいいものです。

ゲイ雑誌のパイオニア 「アドニス」

ウィキペディアの「ゲイ雑誌」にも書いたことですが(自慢じゃありませんが、同記事の8割方は私が書きました<笑>)、ゲイ雑誌について書いてみたいと思います。

1947年創刊のSM雑誌「奇譚クラブ」を始め、「人間探求」(1950年創刊)、「風俗草紙」(1953年7月創刊)、「風俗科学」(1953年8月創刊)、「風俗奇譚」(1960年頃創刊)といったポルノ雑誌にも男女もの作品に混ざって、男性同性愛作品が時々載っていました。「奇譚クラブ」には、1947年12月号に既に「男娼」や「男妾」に関する作品が載っています。これらがその後のゲイ雑誌に影響を与えたと言われています。(→へ続く)


両サイドがSM雑誌「風俗奇譚」と「奇譚クラブ」のゲイを扱った号、中央がアドニスの別冊で会員の手記集「MRMOIRE(メモワール)」

↓1961年〜66年の風俗奇譚でゲイが表紙を飾った号(画像クリックで拡大)


(こちらへ →)とはいえ、上述の雑誌はあくまで男女作品がメインです。日本でゲイ雑誌のプロトタイプになったのは、1952年創刊の同人誌「アドニス」だと言われています。アドニスは、三島由紀夫らが所属した「アドニス会」という会員制ゲイサークルが刊行していたもので、「人間探求」の編集に携わっていた人が初代編集長を務めています。

↓1960年発行のアドニスNo.52号(画像クリックで拡大)
 


上の画像をご覧の通り、アドニスはモノクロでシンプルなものでした。円谷(えんたに)という人が男性ヌード写真を撮っていました。かの小説家・中井英夫と恋人でもあった中野良夫が2代目編集長で、三島も別名で作品を寄稿していました。長い間、三島作品ではないかと論争があった「愛の処刑」も三島の自宅から原稿が見つかったことで決着を見ました。

アドニス刊行から7年後の1959年、大阪で「同好」というアドニスに似た会員制ゲイ同人誌が出ています。その後、「風俗奇譚」を出したのと同じ小倉一という人が「薔薇」という会員制月刊同人誌を出してます。

こうした先駆的なミニコミ誌やポルノ雑誌が、後の商業ベースのゲイ雑誌のプロトタイプになりました。そしていよいよ1971年7月に日本初の商業ベースのゲイ雑誌「薔薇族」が第二書房から創刊されます。そして「アドン」、「さぶ」、「MLMW」(My Life May Way)、「The Gay」、「サムスン」などが後に続きました。

薔薇族1971年創刊9月号(画像クリックで拡大)

アドン1975年7月2号〜75年12月号(画像クリックで拡大)

↓さぶ1975年創刊号〜1977年12月(画像クリックで拡大)

↓MLMW・ムルム1977年7月創刊号〜78年11月号(画像クリックで拡大)

↓The Ken各号とThe Gay(画像クリックで拡大)

薔薇族、SAMSON、さぶ、The Gay、MLMW、アドン(画像クリックで拡大)


↓ MLMWと薔薇族の創刊号(画像クリックで拡大)


インターネットがすっかり普及した90年代後半頃から、
ゲイ雑誌は冬の時代に入ります。ゲイにとって貴重な出会いの場を提供した
ゲイ雑誌の文通欄は最盛期には、薔薇族だけで1000通を超える投稿が
ありました。それが段々紙幅が薄くなり、ネットに押されていきました。


出会いは携帯やパソコンの出会いサイトを使えばいいわけだし、
ゲイ・ポルノはWEB上の無料画像を見られます。
10代だった1980年代はゲイの情報源といえばゲイ雑誌だけでしたから
ゲイ雑誌の苦境は寂しい限りです。これからはタブレットでの配信などが注目されていくでしょう。

ゲイは中島みゆきとユーミンが好き?

ゲイに愛されるミュージシャンが、昔から2人いる。一人が松任谷由実ユーミン)、もう一人が中島みゆきだ。

まずゲイは女性の感性に近い人もいて、女性ミュージシャンが好きだ。山咲トオルクリス松村は女性アイドル好きで知られているし、前田健もアヤヤの真似をする。

その中でも特にユーミン中島みゆきの人気は根強い。2丁目には「みゆきバー」が3軒あったほど。1軒が「36.5℃」、2軒目が「碧珊瑚」、3軒目が「西海岸」だ(その内、西海岸は97年か98年に潰れ、36℃も最近潰れたが)。

90年代ころは、ユーミンのコンサート会場行きのバスの車内や会場のトイレは、発展場になると言われたくらいだ。ユーミンもゲイのファンにサービスしてくれて、MCの時に「男の人も、女の人も、どちらでもない人も、来てくれてありがとう!」なんて言っていた。

この2人の次にゲイに支持されるのが、聖子と明菜だ。その次が工藤静香だろう。ゲイには女性アイドルのファンが多いが、その中でも聖子と明菜の2人は圧倒的な人気だ。

この5人に共通しているのは、歌詞や感性が凄く女性的で、ファッションも個性的だということだ。

夢やファンタジーを振り撒きゲイ心をくすぐる ユーミン
失恋歌と情念の 中島みゆき
可愛らしさの 松田聖子
大人っぽくてセクシーな 中森明菜
繊細で乙女チックな 工藤静香

というところだろう。

中島みゆき人気は、彼女の歌に「ひとり上手」、「化粧」、「かもめはかもめ」、「half」など、失恋歌が多かったことと無縁ではない。ゲイの恋は相手がストレートの男性である限り、必ず挫折する運命にある。だから、中島みゆきの曲と響き合い、共感しするのだ。



ゲイに愛される女性ミュージシャン

ユーミン
中島みゆき
松田聖子
中森明菜
工藤静香

ケンコバ はゲイにモテる!・・・はホント?

はっきり言ってウソです。

よく芸人のケンドー・コバヤシさんとか、カンニングの竹山さんがゲイにモテると吹聴している人がいます。彼らのようなタイプを好きになるゲイを、「ガチムチ専」や「デブ専」といいます。ゲイの前田健さんがデブ&ガチムチ専で有名ですね。

彼らの絶対数は勿論多いのだけれど、ゲイ全体からみれば ガチムチ専 は少数派で、デブ専はもっと少数です。合わせても1割もいません。だから「ゲイからモテる」ではなく、「ガチムチ専のゲイにモテる」という言い方が正しいといえます。ケンコバさんはガチムチ好きゲイの固定票があるので、アンケートでは上位に来るだけです。しかしジャンル別ではガチムチ専は、繰り返しになりますが1割未満の少数です。

ゲイから一番モテるジャンルは、やはりイケメンです
これにスポーツマンの要素が加わるともっとモテます。ゲイ全体の7,8割になると思います。

イケメンの定義が難しいですが、20代〜30代前半の女を含め誰から見てもイケメン!!!というタイプが最もモテます。有名人でいうなら岡田潤一さん、溝端淳平さん、チュートリアルの徳井さん系統でしょう。U20の中性的な色白美少年(セクシーゾーン・プリンス系)や、身体が細く華奢な美少年系は、余りモテません。

そういう美少年が好きなゲイの絶対数は勿論多いものの、ガチムチ専同様少数派で1割ほどだと思います。ゲイは男性が好きですから、女性に近い要素がある中性的美少年は、生理的に受け付けないゲイも少なくないのです。体型もスリムより、ある程度マッチョな美青年のほうがモテます(勿論スリム専もいます)。と言っても五郎丸やボディビルダーの様にマッチョ過ぎても余りモテません。

五郎丸や室伏がゲイ雑誌のアンケで人気上位になるのは、単にマッチョだからというより、顔が綺麗・イケメンだからであり、ゲイのマジョリティのイケメン専が五郎丸や室伏の名を挙げるのです。

ただ中高生の10代ゲイに限定すれば、セクシーゾーン系はモテると思います。

ゲイにモテる男性ジャンル

(1位グループ ゲイ全体の過半数
1位 イケメンスポーツマン(伊藤英明,川崎宗則,宮崎大輔,冨田洋之,福沢達哉etc)
1位 正統派イケメン(溝端淳平,チュート徳井,向井理etc)
1位 ジャニーズ・美少年・美青年系(岡田准一,今井翼,大倉忠義,重岡大毅etc)

(4位グループ それぞれゲイ全体の1〜2割) 
4位 中性的美少年・ジャニーズJr専(デビュー間もないセクシーゾーン)
4位 超マッチョ・バルク・GM専(五郎丸,室伏浩二,清原和博,マー君
4位 イカツイ専(亀田興毅
4位 ガチムチ専(ケンコバ


(最下位《少数という意味で》グループ それぞれ数パーセント)
8位 デブ専(内山君、伊集院光
8位 フケ専


1位が3つあるのは、どちらがモテるか余りはっきりしないからですが、こういうオーソドックスなイケメンがやはり最もモテます。この3ジャンルが好きなゲイが全体の過半数を占めます。 

残りを中性的美少年専、ガチムチ専、バルク専、イカツイ専などが分け合い、それぞれ1割未満だと思います。デブ専フケ専は、ゲイ全体の僅か数%と僅少です。

オネエ は侮蔑語だった?

今やすっかり定着した感がある、オネエ という言葉。けれどこれ、2丁目では侮蔑というか、良い意味で使われてなかったの知ってました?

ゲイの間で一番嫌われるのが、実はオネエです。友達になる分にはいいけど、恋人として付き合うのは絶対NG!!!ってゲイが今も大多数です。

ゲイは男性が好きです。だから女性的なオネエ、即ちオネエ言葉を使うゲイ、女装をするゲイはどうしてもゲイの間では生理的に気味悪がられます。(女装者はニューハーフや女装家というのであって、オネエとはいいません。オネエは飽くまで女装しない女性的なゲイを指します)。

そのオネエが、今はゲイと同義語で、しかも毎日のように地上波で使われていることに時代の変化(テレビ局の方々が誤解しているだけですが)と、少しばかりの違和を感じます。そんな時、


日本テレビ系春の新番組「ガチガセ」を見ました。
10人の男性が登場し、オネエかどうか見破るという内容でした。やはりここでもオネエか否かを見破るのであり、ゲイか否かではありません。そしてオネエ言葉を使わなそうなゲイの人にも、わざとオネエっぽい仕草をさせたり、オネエ言葉で喋らせていました。

どうしてもテレビ局の方々はゲイをオネエっぽく振舞わせようとします。そのほうが見た目とのギャップが可笑しく、視聴者のウケもいいからでしょう。

しかし!!!このブログで何度も言っているように、オネエはゲイの一部です。オネエ言葉やオネエっぽい仕草はしないゲイの方が多数派なのです。日本テレビを始め、日本のテレビ局の皆様、どうかそのことをご理解ください。そしてゲイをオネエ扱いして、笑いものにするのも、そろそろ止めて頂けませんかね、テレビ局さん。お笑いを全て否定しませんが、オネエではないゲイにまで誇張したオネエ振る舞いをさせるのは行き過ぎだと思います。

ゲイの分類 (図あり) ゲイ ホモ オネエ ニューハーフ オカマ の違いについて

ゲイ=オネエとの誤解が多い昨今ですが、ゲイには、大きく分けて4分類(細かくいうとそれ以上)あります。以下にその説明をします。※(因みに「オカマ」は蔑称であり、ここでは触れません)。

                男性同性愛者(ゲイ)の分類


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ニューハーフシーメール ← 女装家(女性的)←【格好】 →(男性的) オネエ ゲイハードゲイ


ニューハーフの佐藤かよ    女装家のミッツ      オネエの山咲トオル    ゲイの風間トオル

                   



【4タイプの解説:かいせつ】
まず分類するに当たり、男性度/女性度には3つの要素があるといっておきたい。
①・・・身体
②・・・心
③・・・服装

タイプ1 男性的なゲイ(ホモセクシュアル・・・最も多い。身体は男性のままで、自分の男性器は喜ばしいもの。服装と心も男性的。オネエ言葉も使わず、男言葉を使う。男性として、男性らしく、男性を愛したいと思っている。①・②・③とも男性的。恋愛対象が同性であることを除いては、男性的な異性愛ヘテロ)男性と変わらない(ヘテロ男性にも女性的なヘテロと男性的なヘテロがいる)。ただしベッドの上では「責め」と決まっているわけではない。個人差が大きく受け身も多いし、リバ(両方)もいる。ヘテロ男性にSとMがいるのと同じ。また責め受けというのもアナルSEXを意味しない。もっと広く「リードする側」か「リードされる側」かという意味。アナルSEXに嫌悪感を持つゲイも多く、ゲイの過半数はオーラルSEX(A・B・CのB)までしかしない。 短髪・髭・マッチョなタイプも多いが、だからといって②の内面も男性的とは限らない。内面が女性的なゲイは「オネエ」と呼び区別する。 

ホモセクシュアルは本来、同性愛者という意味で女性同性愛者も含まれるが、日本では男性同性愛者のみを指して使われてきた歴史があり(女性同性愛者はレズビアン)、ここではそれを踏まえ、便宜的に男性的なゲイを指して用いています。
 
 有名人…イチロー中田英寿風間トオル東出昌大中島健人入江陵介福山雅治成宮寛貴松平健

タイプ2 トランスジェンダー(心が女性的なゲイ=オネエ)・・・男性的なゲイの次に多い。女装願望はない。身体も服装も男性のままでいたくて、自分の男性器は喜ばしいもの。ただし心が女性的(オネエ)で、オネエ言葉を使い、女性として男性を愛したいと思っている所が、男性的なホモセクシュアルと違う。①(身体)と③(服装)が男性的、②(心)が女性的。男性的なゲイとの境界はやや曖昧。今、テレビに出ているゲイタレントの多くはここに属する。2丁目などゲイコミュニティの中では、オネエ言葉を使うゲイをオネエといい、使わないゲイはオネエと言わない。少数ではあるが、クリス松村やおすぎのように、女性度が高いゲイの中でも、特に女性的なゲイはトランスジェンダーという。ただ女性的だからといってベッドの上では「受け身」とは限らない。受けか責めかというのも個人差が大きく、相手により使い分けることもある(リバ)。またその責め受けというのもアナルSEXを意味しない。もっと広く「リードする」か「リードされる」という意味。

(注)昨今のテレビは女装家まで含め「オネエ」ということがあるが、オネエの正しい意味は「女装しない女性的なゲイ」であって、男性的なゲイと女装家はオネエに含まない。

 有名人…山咲トオル楽しんご、広海・深海、小椋ケンイチ(オグネエ)、クリス松村おすピー。他に有名人では見当たらないが、短髪・髭・マッチョだけれど心が女性的(オネエ)というゲイも多い。

 
タイプ3 トランスジェンダー + クロスドレッサー(トランス・ベスタイト=女装家)・・・ゲイ全体の1~2%と少数派。女装をするが、身体は男性のまま。自分の男性器は喜ばしいもので、性転換手術は望まない。心は女性的。①(身体)のみが男性。マツコのように「心は凄く男性的」と言っているタイプもいるが、そのマツコもTVのトーク番組などでは完全に「女性目線」で話しており、マツコも含め女装家の心はやはり女性的。トランスジェンダーがもう一歩女性に近づき、③の服装の女性性が加わった人(女装する人)。最近は女装している状態をトランス・ベスタイト(異性装)より、クロスドレッサーと呼ぶことが多い。ベッド上では責め・受け身・リバのそれぞれのタイプがいる。女装家だから挿入される側と決まっていない。個人により違うし、アナルSEXをしない者も多い。マツコはベッド上では「M」だと発言している。

(注)昨今のメディアは女装家を「オネエ」と呼ぶことがあるが、言葉の誤用であって、彼らはオネエとはいわない。オネエとは「女装しない女性的なゲイ」の意味。

 有名人…マツコ・DX、ミッツ・マングローブ。(イッコーは女装家と下記のニューハーフの中間)。

タイプ4 トランス・セクシャル(ニューハーフ、性同一性障害・・・ゲイ全体の1%未満と最少数派。女性なのに間違って男性の身体に生まれてきてしまい、性別適合手術を受けて本来の性である女性に戻る人。身体が男性であることに違和感があり、性転換願望がある。完全な女性になり、女性として男性を愛したいと思っている。近年は同性愛より異性愛とカテゴライズされる。(男性から女性に性転換し、女性として女性を愛したいという人もいる。その場合は女性同性愛になる)。
 有名人…はるな愛カルーセル麻紀

  ☆シーメール・・・数は少数だが、女装家とニューハーフの中間で、男性のシンボルと女性の乳房の両方を望む人。女装家(乳房はない)を含めシーメールと呼ぶこともある。
      

【補足】
以上4タイプとシーメールについて説明しました。最上部の図でいうと、ホモセクシュアル(男性的なゲイ)が最大多数派で、矢印が女性方向に行くほど少数になります。

この中で、最後のトランス・セクシャル(ニューハーフ)は、法律も変わり、要件を満たせば男性から女性に戸籍変更も可能になりました。従って今は、同性愛ではなく、異性愛とカテゴライズされるようになっています。はるな愛さんは自らのポリシーでゲイだと名乗られています。

またトランスジェンダークロスドレッサー(女装家)とトランスセクシュアル(ニューハーフ)を合わせて「ニューハーフ」と呼ばれた時期もありましたが(更にその前は女装者をゲイボーイと呼んだ)、今は女装家(身体は男性のままでいい)はニューハーフと呼ばないことが多いようです。けれどニューハーフ系バーでは、女装家とニューハーフが混在して働いている事が多くあります。

ニューハーフと女装家の中間に「シーメール」という、男性器と女性の胸の両方があった方がいいというタイプもいます。また女装はするものの、恋愛対象は異性(女性)というトランス・ベスタイト(異性装)の男性もいますが、彼らは性的マイノリティではあるものの、ゲイ(同性愛者)ではなく異性愛者(ヘテロセクシャル)です。トランス・ベスタイトというのは女装をした状態を指すもので、性的指向(恋愛対象)は同性愛者・異性愛者・両性愛者がいます。

最大多数派は男性的なゲイ
ゲイの中で最大多数派は、一番上の男性的なゲイです。全体の7,8割でしょう。次に多いのがオネエ(女装しない心が女性的なゲイ)で、2,3割というところでしょうか。ニューハーフと女装家は合わせても1〜3%未満で、マイノリティの中のマイノリティです。

男性的なゲイ(ホモセクシャル)の中でも、特筆して男性姓が高いタイプは、レイザーラモンHGさんで有名になった「ハードゲイ」や「いかにもゲイ」になります。ただ彼らの中にも女性的な言葉遣いをしたり、内面がオネエの人もいるから、ややこしい所です。見た目が男性らしい格好をしているからといって、内面も男性的とは限らないし、中性的な美少年だからといって、内面も中性的、女性的とは限らない。外見と内面は必ずしも一致しません。


ホモ、オカマ、ゲイなどの違いについて言及してみました。
因みに、オカマは差別語であり、いわれて嫌だと感じるゲイの方も多いので使わないようにしてください。オネエではない性自認が男性のゲイを「オネエ」と呼ぶのも、差別、セクハラになりますので止めてください。

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